香川漆器の歴史は、その始まりを藩政時代にさかのぼります。
水戸から松平頼重公が高松に入封され、漆芸や彫刻を奨励し多くの名工を育てました。
その中から香川漆芸の先駆者と呼ばれる玉楮象谷・後藤太平が生まれ、象谷塗、後藤塗といった新しい塗仕法を開拓・創案して、香川漆芸を開発・完成させたのです。
こうした伝統を継承し、さらに長い歴史の中で磨きぬかれて来た香川漆器。
「蒟醤・存清・彫漆・後藤塗・象谷塗」が昭和51年2月、伝統的工芸品の産業復興法によって伝統的工芸品に指定されました。
精緻極まる紋様
香川漆器の代表である蒟醤は、下塗・中塗・上塗と丹念に塗り重ねた漆の表面を特殊な刃(ケン)で模様を線彫りして、そのくぼみに色漆を象嵌する技法です。
朱塗り、黄塗りといった各色ごとに模様を彫り上げ漆を充填させる作業を繰り返し、すべての充填が終了すると、表面を平らに研ぎ出しさらに手のひらで時間をかけて磨きあげるというまさに漆塗りの最高峰ともいうべき技法です。
漆黒に浮かぶ陰影
象谷塗は、轆轤(ロクロ)で加工した素地に、漆を数回重ね塗りしたものに、川や池で群生している真弧の稈(ワラ)の中に入っている粉末を撒いて、拭漆仕上げをしたものです。
荒びきされた線模様と独特の陰影が、歳月とともに渋みを増してゆきます。
艶やかで優美な朱
後藤塗は、高松藩士後藤太平が下絵に付いた墨の模様にヒントを得て創案した渋みのある漆塗り技法です。
素地固めした器に中塗りをした表面を、朱塗りに呂色漆を加えた渋みのある漆でぬりさらに良質の透明漆を薄く塗りこんで仕上げたものです。
使えば使うほどに透明度が増し、朱の色合いがなんともいえず美しい香川漆器の特産品です。
幸運をもたらすモチーフ
独楽は、人々の生活の中に幸運をもたらす縁起物として発達してきました。
俗に、独楽は「よく廻る」事から、その人の人生が益々円滑に回転しますようにとの願いが込められています。
人生が滞りなく廻る事から金運が付いて廻るとして商売繁盛、五穀豊穣、家内安全などの願いも込められています。
杢目を生かした木の器
生漆を数回摺り込んで拭き取り、自然の木目の色合いを生かした塗物です。落ち着いた美しさを感じさせます。
一人一人顔や性格が違うように、天然素材である木も一本一本性質・特徴が異なります。
一本の木でも硬さ・色合い・木目は驚くほど違うことがあります。
同じ工程で加工、漆塗りを施していますが、色目・木目・重さは商品一点一点異なりますので、あらかじめご了承くださいませ。
(上記のような差を理由とするご返品は承りかねます。)
※色などの差についてもっと詳しく知りたい方はお買い上げ前に必ずお問合せくださいませ。
漆の色は、漆器になった後も変化します。
製品として仕上がった時のままの色を保たず、時とともに明るい色に変わってきます。
朱の色も、溜塗りの溜の色も明るくなってきます。
(日に日に変化するわけではなく、徐々に時間をかけて変わっていきます。)
※写真は色変化の例です。どちらも新品を撮影したものです。
(経年変化により、色が明るくなっています。)
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